星空を見上げて
赤坂のとあるお店の前に着くと圭介さんに手を引かれクルマを降りた
すると立派な和風のたたずまいのお店が目の前に広がっていた
わーすごい、ボケっと見ていると
「こっちだ」と手を引かれお店に入る
お店の中はしんと静まりかえっていて何だか緊張する
ひとつの部屋の前につくと「失礼します」と言い仲居さんがふすまを開けた
ふすまを開けると既に上座に3人座っていた
1人は絵里さん私を見るなり手を振った
ということはこの2人が
「遅くなった」と言い圭介さんと私は下座に座った
席についた私は
「初めまして澤渡葵です
今日はわざわざ来ていただき有難うございます」とアタマをさげた
「いやこっちこそ急に無理を言って悪かったね
私は新城光太郎、これは妻の葉子です」
「初めまして圭介の母です」
「圭介の姉の海藤絵里でーす」
「絵里、行儀が悪いわよ」とお義母様に注意されていた
「いーの、私と葵ちゃんの仲だから」
「本当はもう1人、二男の洋介がいるんだがどうしても外せない仕事があってね
今日は欠席の連絡があった」
「まぁそんな訳で、ここからは食事しながら話そう」
その言葉を合図に料理が運ばれてきたが
見るからに豪華なものばかりだった
普段見なれない料理がテーブルに並んでいく
緊張して喉をとおらなそうだ、そう思いながらも料理にゆっくりと箸を付けた