星空を見上げて
圭介side②
その後時間を作って俺は病室に顔を出していた
病院の面会時間は20時まで、早めに会社を出ないと間に合わない
しかし支社長という役職ゆえ仕事は少なくない
帰宅は早くても21時、遅くなると日付が変わることもある
面会時間に間に合うように行くのなら
いつもより早めに出社して仕事を片付けないと・・
ちょっとハードだがやるしかないか
そんな毎日を送っているとようやく彼女の怪我も完治
結局思い出せないままだが今後は様子見となり退院できることになった
だが退院したあと彼女はどこに行けばいい?
悩んだすえ俺はある人に相談するべく電話をかけた
『貴方から電話なんて珍しいわね、どうしたの』
「ちょっと相談したいことがある」
『相談?』
「実は・・」
『ふーんなるほど』
「どうしたらいい?」
『そんなの簡単じゃない、貴方の家においてあげればいいでしょ』
「ひとつ屋根の下で彼女と一緒に暮らすのか?」
『古いわねー今時流行らないわよ
話を聞く限り彼女が頼れるのは貴方1人なんでしょ?』
「そうだが・・」
『なら考えるまでもないわね』
「・・・」
まぁ頑張ってねーと言われ電話をきられた
全く他人事だと思って
しかし何となくホッとしている自分がいた
翌日病室を訪ねた俺はウチに来ないかと彼女を誘った
最初は迷っていた彼女も最後には首を縦に降った
そうして彼女との同居生活が始まった