星空を見上げて

高速を降りるとすぐに鎌倉市内に入った
メモを確認すると伯父の家は海沿い近くにあるようだ

クルマは観光地を通りながら海方面を目指した
まわりを見るとたくさんのお店があり、どこも観光客で賑わっている

しばらくするとクルマは少し広い道路に出た
カーナビに従い進むと前方に海が見えてくる
T字路に突きあたると目の前には大海原が広がっていた

「わあ」初めて見る景色につい声をあげてしまった
とっさに窓を開けると潮の香りが鼻をつく
時期的には寒いので砂浜はがらんとしているがサーファーはたくさんいた

海を横目にさらにクルマを走らせるとそろそろ目的地付近だ
何度もメモとカーナビを確認しながら慎重に進んだ

あと少しとなったところで近くにある駐車場にクルマを止めた
そこで伯父に電話を入れ、あと数分で着く事を告げると
クルマを降り歩きながら伯父の家を目指した

彼と手を繋ぎながら鎌倉の街を歩く
静かな住宅街を歩いていると北海道を思い出す
私たちが住んでいた街に少し似てた・・・気がした

やがて1軒の家の前に人が立っているのが見えた
私たちを見つけるとこっちに近づいてきた

多分あの人が・・

「葵ちゃんよく来てくれたね」
そう言って私たちを家に招いてくれた


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