星空を見上げて
東京8日目
東京8日目
目を覚ますと隣に彼はいなかった
ゆっくり起き上がりリビングに行くと
圭介さんは新聞を読みながらコーヒーを飲んでいた
私に気がつくと「おはよう」と笑顔で言った
「圭介さん」
「ん?」
「あの、今日日下部さんに会ってきたいんですけど」
「日下部君に?」
「実はこの間居酒屋で会ったとき
日下部さんにやり直さないかって言われたんです
返事はいつでもいいからって・・
それであの、今日会って返事してこようと思って」
「・・分った、気をつけて行っておいで」
「黙っててごめんなさい」
「次からは前もって話してくれ」
「はい、ほんとにごめんなさい」
圭介さんは時計を見るとソファーから立ちあがった
「終わったら電話して、じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃい」
私たちはキスを交わすと彼は出掛けていった
そして私はケータイを手に取り電話をかけた