星空を見上げて
目的階でエレベーターを降りた私たちは見なれた扉の前に立った
と、圭介さんが鍵を取りだし扉をあけた
靴を脱いであがり、リビングの扉を開けると
何も変わっていない風景に懐かしさがこみ上げた
帰ってきたんだ私たちの家に
圭介さんは上着を脱ぎソファーに座り込んだ
「葵」と呼ばれ、おいでと手招きされる
おずおずと彼の隣に座ると肩を抱かれた
「私たち帰ってきたんですね」
「ああ」
「おかえりなさい」
「ただいま」
「葵もお帰り」
「ただいま」
そういうと私たちは顔を見合せてくすくす笑った
夕食はピザのデリバリーを注文し、私が淹れたコーヒーを飲みながら食べる
そのあとはお風呂を沸かし一緒に入った
そしてこの日は2人とも早めにベッドに潜りこんだ