年下彼氏と甘い恋
陽太の家で『辞表』を書いた。
そして、乾いた昨日の服を着て会社へ向かった。
私はビルを巻き込んだ大騒ぎを起こしてしまった。
あの騒ぎの後、ビルの人々に会うのがとても気まずい。
そして何より、同僚や先輩たちは何を思っているだろうか。
考えただけで身が震えた。
きっと、時間をかけて必死に準備した試食会を台無しにしたから、私を恨んでいるだろう。
オフィスに向かう足が震えた。
だけど……
「大丈夫だよ、里佳子」
陽太はそう言って、私の手を握ってくれる。
私は陽太にどれだけ救われているのだろう。
そして、陽太にどれだけ迷惑をかけているのだろう。