年下彼氏と甘い恋
「ごめんね、陽太」
思わず謝ってしまう。
「陽太は惨めな女の彼氏になってしまったよ」
SE王子と言われ、ビル中の視線を集めていた陽太は、一夜にして転落してしまっただろう。
今日からは、陽太も軽蔑の目で見られるかもしれない。
想像するだけで胸が張り裂けそう。
私のせいで陽太まで……
それなのに、
「気にしなくていいよ。
俺は、里佳子の彼氏だと言えて幸せだよ」
陽太はそんな嬉しすぎることを言ってくれる。
その言葉に泣きそうになった。
そして、例外なく胸がときめいた。
こんな素敵な陽太と結婚出来たら、どんなに幸せだろう。
これからもずっと陽太と一緒にいたいだなんて思ってしまうのだった。