年下彼氏と甘い恋





そんな私に忍び寄る、もう一人の人物がいた。

彼は森本先輩たちと話す私の手に、いきなり小さな包みを押し付ける。




「ちょっと……野村君!?」





咄嗟のことで、訳が分からなかった。

驚いて彼を呼ぶ私に背を向けて、真っ赤な顔の野村君はどこかへ行ってしまう。

ぽかーんとする私に、



「あいつも里佳子に惚れたな」



面白そうに森本先輩が言う。




「私に惚れただなんて……」




そう言うのがやっとだった。

それに第一、どうして野村君が私に惚れたのか分からない。



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