年下彼氏と甘い恋





「奥原さんは下品なんですよ」




中島さんはそんなことを言ったが……




「でも里佳子ちゃん、ちゃんと彼を楽しませてあげないと。

たまにはセクシーな下着なんかで誘ったら、彼嬉しくなっちゃうよ」




奥原さんと同レベルのことを私に言う。

それは、痛いほど分かっている。

だって、ベージュパンツがバレた瞬間から、言われ続けているから。




だけど……




「私は、もっと普通のものがいいんです。

バッグとか、アクセサリーとか」



何となく言ったその言葉に、



「指輪?」



いきなりそう返されて、胸がドクンとした。




指輪……

そう、それは憧れであり、すごく欲しい。

28歳にもなった私は最近、ずっと結婚を意識していた。

次々に結婚していく同級生を羨望の目で見ながら。

陽太が大好きだし、陽太と結婚出来たら。

だけど陽太は若いし、モテ盛りの26歳だ。


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