年下彼氏と甘い恋
そして、下着を買い終えてようやく心に余裕の出来た私は、デパート内を見て歩く。
デパートもクリスマス一色で、多くの人がプレゼントを探しているようだった。
そして、宣言通りネクタイ売り場の前に来た時だった。
「前園君、こんなの似合うかな」
「うーん、こっちのほうがいいんじゃない?」
聞きたくない会話が飛び込んでくる。
でも、必死に人違いだと言い聞かせた。
「茉美ちゃんは去年、彼から何もらったの?」
茉美。
その名前を聞いただけで誰だか分かってしまった。
陽太の元カノ、山下さんだ。
そして、そこにいるのが陽太の周りの女性集団だということを悟ってしまう。
見たくないし聞きたくない。
だけどやっぱり気になって、私は物陰に隠れて彼女たちを盗み見た。