年下彼氏と甘い恋
野村君は陽太を睨んでいた。
だが、そんな野村君を気にせず、森本先輩とにこやかに話す陽太に、何も言えなかったのだろう。
大人しく、陽太と奥原さんと買い出しに出て行った。
そして私は、中島さんと森本先輩の家に向かったのだ。
「あれ?里佳子ちゃん、彼氏と喧嘩したんじゃなかったの?」
不思議そうに聞く中島さんに、遠慮がちに告げる。
「喧嘩はしていないのですが……」
私が一方的に避けていたのだ。
どうしても指輪が気になってしまって。
そして気にし出したら止まらない私は、中島さんに聞いていた。
「あの……彼氏がカルティエの指輪をくれる時って……」