年下彼氏と甘い恋
「ねぇ、どこ行くの?」
そう聞いても陽太は答えてくれず、鼻歌まで歌って楽しそうに歩く。
ビルの間を抜け、大通りを過ぎ、川沿いに出る。
つい先日まではクリスマスの飾りが輝いていたのに、それがなくなった今はどこか寂しげに見える景色だった。
「どこ行くの?」
私の声は、通り過ぎる車のクラクションにかき消された。
思わず身を縮める私の肩を、そっと陽太が抱いた。
そして私は、力強くて優しいその胸に頰を寄せる。