年下彼氏と甘い恋




そんな瞳で見られると、また身体が熱くなってしまう。

陽太に抱かれたいなんて、邪な妄想をしてしまう。

陽太は罪な男だ、こうも私を虜にさせて。





陽太は再び静かに告げた。




「もやもやした気持ちで付き合うの嫌だったから。

それに、気を遣われるのも嫌だったから。

いつも我慢してる里佳子は、俺だけにはわがまま言って甘えてもいいんだよ」



「陽太……何言ってんの……」





思わず泣きそうになるのをぐっと堪えた。

最近の私は泣きすぎだ。

こうも恋することが辛くて……そして温かくて嬉しいことだと思っていなかった。





思えば、年上の男性に恋してきた。

包容力があってオトナだから。

だけど、どの年上男性よりも陽太のほうが包容力があり、そしてオトナだと思う。

私が愚かな子供に思えるほどに。

そんな陽太に恋出来る私は幸せ者だろう。


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