年下彼氏と甘い恋





陽太はきっと聞いてくれないだろう。

そして、一緒に探してくれるだろう。

だから……言ってしまった。




「あの……一緒に探してくれる?」



「素直でよろしい」




陽太は嬉しそうに私の頭を撫でる。

その手で撫でられるだけで、幸せだと思ってしまう。




「けど、その必要はないんだよ」




そう言って陽太は、そっと小さな箱を取り出した。

赤色の小さなその箱は、所々破れて泥が付いている。



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