年下彼氏と甘い恋
「……ねぇ、里佳子ってばぁ!」
陽太の困ったような声で、はっと我に返った。
私としたことが、会話が聞こえないほど陽太のことを考えていたのだ。
「なっ……何!?」
どぎまぎしながら聞く私に、陽太はぐっと顔を近付けた。
ふわっといい香りがして、綺麗な顔が間近になって、不覚にも顔に熱を持つ。
慌てて陽太から目を逸らす私を見て、
「ふふ。里佳子って可愛いね」
陽太は余裕の言葉を吐く。
そして、私の頰にそっと触れた。
触れられた陽太の手は思いの外冷たく、
「ひゃっ!」
変な声を出してしまう。
そんな私を、熱く甘い瞳で見ながら、彼は相変わらず優しい声で告げた。