年下彼氏と甘い恋
そんな中、
「あ、里佳子だぁ!」
聞き慣れた声が響いた。
思わず飛び上がり、恐る恐る後ろを振り返る。
するとそこには、やっぱり彼が立っていた。
清潔な短い髪に、整った顔。
その顔には人懐っこい笑顔を浮かべている。
そして、皺のないピシッとしたスーツを身につけている。
センスのいいネクタイが、冬の風を受けて少しだけ揺れた。
私は彼を知っている。
知りすぎなほど、知っている。
「……陽太、なに?」
顔を歪めて聞くが、陽太は相変わらず笑顔のまま私に近寄った。