年下彼氏と甘い恋
「彼氏じゃないなら、俺もご一緒していいのかなぁ。……いいよね?」
「いいはずないじゃん!!」
「なんでぇ?
俺、その人よりも里佳子のこと、よく知ってるよ?
里佳子が何すると喜ぶとか嬉しいとか、分かってるよ?」
「ちょ……ちょっと、陽太!!」
私は泣きそうな顔で叫んでいた。
そして、それが合図だった。
「僕、帰るね」
男性はいそいそと逃げるように去っていった。
その後ろ姿を見ながら、私の心は悲鳴を上げていた。
……また駄目だった。
あんなクズみたいな男なのに、駄目だった。
このままじゃ一生、彼氏なんて出来ない。