年下彼氏と甘い恋





私は真っ赤だったのだろう。

中島さんが私を見て、くすくす笑っていた。

それではっと我に返り、クールダウンのために水を飲む。

そんな私に、中島さんは面白そうに続ける。




「里佳子ちゃんはもう大人なんだよ?」



「大人……」




大人、その通りだ。

恋人もいないまま、気付いたら三十路が近付いていた。




「そう、大人。

だから、付き合うっていうことは、それなりの覚悟をしなきゃ。

いつそうなってもいいように、身だしなみはしっかりしなきゃね」




そんなこと言われても……

陽太とそんな関係!?

想像するだけで、頭の中が沸騰してぶっ倒れてしまいそうだ。

ただ一つ言えること、それは早急に下着を調達しないといけないということだ。

色気のないベージュの下着を見て、陽太ががっかりしたらどうしよう。

そんなことを考えて、慌てて首を振った。


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