年下彼氏と甘い恋
彼からは逃げられない
悲鳴を上げる足を懸命に動かして、急いで家に帰った。
止まったら、陽太に捕まってしまう気がしたから。
ヒールの私に靴の陽太。
陽太がその気になれば、すぐに私を捕まえることなんて出来ただろうに。
そんなこと、冷静に考えている余裕なんてなかった。
マンションのエントランスをくぐり、急いで階段を駆け上がる。
何度も振り返り、陽太がいないことを確認した。
結局、陽太とも付き合えず、私の彼氏いない歴は更新を続けるんだ。
このまま一生独身でいたりして。
下着も新しいものを買う前で良かったな。
愕然とそんなことを考え、部屋の扉を開けた時だった。