aventure
接近
鴻は桜智がいつもより少し色っぽく見えて
キッチンで飲み物を用意してる桜智を後ろから抱きしめた。

「桜智、きょうはご機嫌だね?」

「うん。

ね、聞いて。

昨日ね、実は大学の先輩に誘われたの。

すごくカッコいい人で…ちょっと鴻さんに似てる。」

それを聞いて鴻は少し嫌な予感がした。

「僕に似てる?」

「うん、笑うとエクボが出来るトコなんか似てるよ。」

鴻はふと息子の波瑠の事を思った。

桜智には言えなかったが
桜智と波瑠は偶然にも同じ大学だった。

「その先輩は何年生?」

「4年生だって、それもね、建築学科の人だよ。」

建築学科と聞いて鴻はますます不安になった。

「名前は聞いた?」

「え?」

桜智は鴻がなぜ名前を聞くのか
不思議な顔をして見ている。

「いや、建築学科からウチに入社する子も居るから
ちょっと気になってね。」

ちょっと焦っている鴻に
桜智はヤキモチ妬いてるんだと勘違いをして甘えてみる。

「川上颯斗って人。

もしかしてその名前知ってる?」

鴻は波瑠で無かったことに胸をなでおろした。

「いや、違う人だ。」

鴻は桜智の首筋にキスをして
桜智は鴻の唇にキスをした。

「私が浮気したら鴻さんはどうするの?」

鴻は桜智の下着に手を入れて
唇でその口を塞いだ。

桜智が快楽に顔を歪め
鴻の指を感じながらその場所を濡らす。

「桜智…分かってると思うけど…
桜智の身体は僕のモノだ。

それがこの契約の決まりだ。」

耳元でそう呟いて桜智の耳朶を優しく噛んだ。
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