aventure
波瑠に送られてマンションの近くまで来た。

波瑠は桜智の手を繋いだままだ。

「今日はありがとう。」

帰ろうとする桜智に波瑠はもう一度キスをする。

今度はさっきよりずっと深いキスで
舌を入れられてしまった。

身体が熱くなって、桜智はそんな自分をふしだらだと思ってしまう。

「部屋行っちゃダメかな?」

桜智は驚いて首を横に振った。

「ダメ。部屋は…絶対ダメ。」

「そっか。もしかして誰か居るの?」

桜智はどう答えていいかわからなかった。

「そうじゃなくて…とにかく今日はダメです。」

「じゃあ明日ならいい?」

「え?部屋は…ダメですけど…」

「会ってはくれるんだ?」

押しの強い男の子に桜智は弱い。

桜智が頷くと、波瑠は

「おやすみ。また明日ね。」

と波瑠のおデコにキスをして帰って行った。

部屋に戻ると鴻が来ていて、
桜智は少し驚いた顔をした。

「あ…来てたんだ?」

桜智の様子がおかしい事に鴻はすぐに気がついた。

「何かあった?」

桜智は黙って首を大袈裟に横に振った。

鴻が桜智の腕を掴んで引き寄せる。

「じゃあ悪いことしてないか身体検査してあげよう。」

そう言って桜智の身体に触れていく。

桜智はその指で波瑠とのキスを忘れていく。

「桜智…もっと脚を開いて。」

鴻の前なら全てをさらけ出せると思っていたが…
桜智は今日、さらけ出せない秘密が鴻に出来た。

「桜智は綺麗だな。」

「鴻さん…あんまり見ないで。」

「恥ずかしい?」

「うん。」

鴻が桜智の脚の間に舌を落とし
桜智はその間全てのことを忘れる。

それでも鴻が桜智を抱きながらキスした時、
桜智の頭にさっき波瑠とした激しいキスを思い出した。

波瑠は鴻とキスの仕方まで似ていた。





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