aventure
波瑠が家に帰ると母がリビングで酔い潰れていた。
波瑠は母のことなどどうでも良いと思いながらも、
風邪をひかないようにブランケットを母の肩にかけた。
父の部屋を覗くと父はウィスキーを飲みながら
本を読んでいた。
「ただいま。」
「ああ、お帰り。
遅かったな?バイトか?」
「うん。」
波瑠とは桜智の件からギクシャクしてはいるが
なるべく会話はするようにしている。
「波瑠…少し飲むか?」
波瑠はクビを振った。
「疲れたから寝るよ。」
そう言って部屋に入った。
そして波瑠は桜智に電話をかけた。
「もしもし…」
桜智は電話に出てくれた。
「何してた?」
「明日までの課題がまだ終わってなくて…」
「手伝いにいこうか?」
桜智は黙って返事をしなかった。
「昼間話した事だけど…
嫌なら無理にとは言わない。
でも父との関係は早く清算して欲しい。」
桜智はしばらく黙っていたが
「もし…先輩の気が済むなら…
逢ってもいいです。
でも…鴻さんには絶対に言わないで欲しいんです。」
波瑠は少しビックリしていた。
「ホントにいいの?俺の提案を飲むの?」
「でもお金はいつか鴻さんに返します。
お金の為だけじゃないって先輩にわかって欲しいから。」
「それでも俺と逢うの?」
「先輩の気が済むなら…逢います。
でも…身体は売りません。」
話してるうちに波瑠は苛々してきた。
桜智は本気で父のことが好きなのだ。
そう思うと意地悪したくなった。
「君の価値が他にあるの?」
「気が済むなら…どんな酷いこと言われてもいいです。
叩かれても文句言いません。
でも先輩とだけはもう寝るつもりはありません。」
波瑠は自分が父の息子である事を呪った。
「わかった。
それなら明日、親父のマンションで。」
「マンションは…やめてもらえませんか?」
「じゃあホテルでも?」
「先輩とは寝ません。」
「ホテル行くからって寝るとは限らないんじゃない?」
「信用できません。」
「土下座してもらいたいけど…道端でする?」
桜智への想いはエスカレートして
波瑠はもはや狂気じみてた。
桜智はそんな波瑠が怖かったが、
自分のした罪を思えば波瑠と寝る以外は
何でもするつもりだった。
波瑠は母のことなどどうでも良いと思いながらも、
風邪をひかないようにブランケットを母の肩にかけた。
父の部屋を覗くと父はウィスキーを飲みながら
本を読んでいた。
「ただいま。」
「ああ、お帰り。
遅かったな?バイトか?」
「うん。」
波瑠とは桜智の件からギクシャクしてはいるが
なるべく会話はするようにしている。
「波瑠…少し飲むか?」
波瑠はクビを振った。
「疲れたから寝るよ。」
そう言って部屋に入った。
そして波瑠は桜智に電話をかけた。
「もしもし…」
桜智は電話に出てくれた。
「何してた?」
「明日までの課題がまだ終わってなくて…」
「手伝いにいこうか?」
桜智は黙って返事をしなかった。
「昼間話した事だけど…
嫌なら無理にとは言わない。
でも父との関係は早く清算して欲しい。」
桜智はしばらく黙っていたが
「もし…先輩の気が済むなら…
逢ってもいいです。
でも…鴻さんには絶対に言わないで欲しいんです。」
波瑠は少しビックリしていた。
「ホントにいいの?俺の提案を飲むの?」
「でもお金はいつか鴻さんに返します。
お金の為だけじゃないって先輩にわかって欲しいから。」
「それでも俺と逢うの?」
「先輩の気が済むなら…逢います。
でも…身体は売りません。」
話してるうちに波瑠は苛々してきた。
桜智は本気で父のことが好きなのだ。
そう思うと意地悪したくなった。
「君の価値が他にあるの?」
「気が済むなら…どんな酷いこと言われてもいいです。
叩かれても文句言いません。
でも先輩とだけはもう寝るつもりはありません。」
波瑠は自分が父の息子である事を呪った。
「わかった。
それなら明日、親父のマンションで。」
「マンションは…やめてもらえませんか?」
「じゃあホテルでも?」
「先輩とは寝ません。」
「ホテル行くからって寝るとは限らないんじゃない?」
「信用できません。」
「土下座してもらいたいけど…道端でする?」
桜智への想いはエスカレートして
波瑠はもはや狂気じみてた。
桜智はそんな波瑠が怖かったが、
自分のした罪を思えば波瑠と寝る以外は
何でもするつもりだった。