aventure
波瑠は納得したふりをして帰って行った。

鴻は桜智の様子を見に、マンションに戻った。

桜智はベッドの中で疲れたのかよく眠っていた。

鴻はその寝顔を見て愛しくなる。

桜智のおデコにキスをすると桜智が目を覚ました。

「起こしちゃったね。」

桜智は何も言わず鴻を見つめて、キスしてくる。

「鴻さん、逢いたかった。

心配かけてごめんなさい。」

鴻は愛しい桜智に今度は自分からキスをした。

桜智が欲しいという気持ちが抑えられず
桜智の身体に触れていく。

波瑠と約束した事など桜智の前では無意味だった。

桜智の白い肌に舌を這わせ
指を滑らせる。

桜智が悩ましい声を出して鴻を誘う。

脚を開き桜智の中を奥深くまで愛していく。

その快楽で理性は崩れ本能だけで動く。

真っ白になるまでそれを続け、
鴻と一緒に桜智も逝く。

桜智はしばらく動けなくなるくらい
その快感に浸っていた。

ようやく身体を起こすと

「愛してる。」

と言って鴻の胸にキスをした。

鴻は終わると罪悪感でいっぱいになる。

波瑠との約束を思い出すからだ。

それでも鴻はこの快楽を止められない。

まるでドラッグのように桜智との情交は
鴻を中毒にさせて行った。

いつか破滅してしまうかも知れない危険が
鴻には妙に心地よかった。

そして桜智もまた鴻と離れていた間、
鴻無しで生きる事がどれだけ辛い事かわかった。

どんな危険な事になろうと
もう二度と鴻とは離れたくないと思った。






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