図書室の花子さん(仮)


" 野球がんばります。もっと上手くなって、早くレギュラーになりたいです。
B組男子 より "


返事の内容を見て、心が震える。

届いた……。確かに、彼に届いたんだ。


そのルーズリーフを抜き取って、急ぎ足でカウンターへ戻り、返事を書き始める。


" B組男子 さんへ

これから寒くなるので、身体に気を付けてください。
読書オバケ より"



高校1年生の秋。

こうして、私と彼の秘密の文通が始まった。

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