図書室の花子さん(仮)
" 告白の返事がしたい。
待たせてごめん。
あと少しだけ、今日の完全下校時刻前まで、
図書室で待っててほしい。
B組男子改め 2年B組 斎藤 翔 "
文面を読み、胸が震える。
いよいよ、今日か。
彼を想いながら、大切に便箋を封筒に戻した。
封筒を表に返した際、表面に書かれた宛名を見て、私は目を見張る。
急いで開ける余り、宛名を見ていなかった。
そこには、丁寧な字で、
"日下部 華さんへ"
と記されている。
"読書オバケ"じゃない、初めて私宛に貰った手紙を見て、好きという気持ちが降り積もる。