図書室の花子さん(仮)

「無理。だってクラスも部活も違うし、そんな接点ない私から話しかけられたら、絶対不審に思うって。」

自分で言いながら、あまりの接点の無さにやはり悲しくなった。

「"図書室の花子さん"に話しかけられたら、誰だって嬉しいと思うけどな〜。」

なんて、悠里はおどけたように笑う。

「もう、悠里だけはそのあだ名で呼ばないでってば。こんな私を幼稚園から知ってるの、もう悠里だけだもん。」

「な〜に〜?"高嶺の花"なんて思われてるあんたが、ホントは恋する乙女の脳内お花畑ちゃんだってこと?」

いや、そこまで言って欲しいとは誰も言ってないですよ。

でも、否定はできない。

こう見えて私は結構、恋愛体質だ。

今日だって1日の半分以上は、斎藤くんのことを考えていたに違いない。

まぁ、そのほとんどが
"斎藤くんとの接点ほしいなぁ"
だけど。
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