Miss*You









「あ、遥奈ー。
こっちこっち」


「琉惟くん……!
ごめんね、待たせちゃったかな……?」


「全然待ってないよ?」


「そっかぁ。
良かったっ」


「はい、じゃあ行こっか」


「うん!」





手を差し伸べてくれた琉惟くんに迷わず重ねる手。


こんなザ・カップルって感じの会話もだいぶ久しぶり。



私服姿の琉惟くんも久しぶりだなぁ。


相変わらず格好いいし。

スタイルいいし。

顔も性格も格好いいし。




「……、」




隣で歩きながら1人そんなことを考え赤面。


何を当たり前のことを真剣に考えてるんだ、あたしは……。




「そう言えば遥奈、髪型変えたね?」


「き、気付いてくれたの!」


「もちろんっ。
すごく似合ってるよ」


「そ、そそそうかなぁ……っ」


「本当っ」




目を細めて笑い、髪を指先で触れた琉惟くん。


まさか気付いてくれるとは。

いや、結構切ったし分かるかな……?


この日のために少し重苦しさを感じていた髪を切りにいった。


可愛いセットの仕方なんてものも教えてもらったし。


ふわふわにセットした軽くなった髪が嬉しさを表現するように揺れる動きに沿って舞う。


好きな人に褒めてもらえるのはやっぱり嬉しくて……ちょっぴり恥ずかしい。




「そ、そう言えば……今日はどこ行くの?」




実は当日まで知らされていなかった私。
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