コガレル ~恋する遺伝子~
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洋館で暮らして数日が過ぎた。
やることは山のようにあったから、ひたすら家事に没頭した。
何が大変かというと、一番大変なのは掃除だった。
一日ではとても終わらない量だ。
和乃さんは月曜は三階、火曜は二階、水曜は…って独自の規則性を持たせて掃除してたみたい。
その合間に買い物や調理、配下膳、洗濯、ベッドメイクなどなど、こなさないとならない。
これをずっと一人で続けてたなんて頭が下がる。
和乃さんにレクチャーを数々受けながら、特に問題は起きずに時は流れた。
家族全員が揃って食卓を囲むことはまずなかった。
そのせいで、ボロが出る機会が少なかったのかも知れない。
ただ専務の婚約者を演じるために、見送りと出迎えは心掛けてた。
遅くなる時は「先に寝てなさい」って、言われてしまうんだけど。