極上スイートオフィス 御曹司の独占愛
何度も何度も、角度を変えては深く浅く、キスは続く。
初めは与えられるだけだった私も、少しずつ彼の唇に応えていく。
重ねられる唇は、さっきのような嫉妬や欲に煽られたものではなくて、愛おしむような優しさがあった。
手首にあった彼の手が緩んで、掌を合わせ指を絡ませる。
「……好きだよ。もう一度君に会うことだけが、僕を支えてた」
もう片方の手が、そっと私の耳に添えられその手の温かさにまた新たな涙が生まれた。
何度重ねても、絡ませても
足りることはない。
月日を埋めるように、もっと深く、深くと唇を合わせ受け止めて、そのまま再びベッドに沈んだ。
長く続いた唇へのキスで、溶けて緩む。
首筋から鎖骨、胸元へと肌を辿る唇と指先に、ふと感じた違いがあった。
三年前は、まるで壊れ物に触れるかのように、宝物のように、羽で撫でるような優しい愛撫だった。
確かに私は、大切にされていた。
だけど今は、それだけじゃない。
熱を帯びた愛撫、時折強く縋り付く抱擁。
大切にされながら、もっとそれ以上に
強く求められていると感じることができた。
必要なのだと、私を求めてくれている。