極上スイートオフィス 御曹司の独占愛

「週末、仕事が終わったら招待するよ」


こうして、帰って来てからでも必ず受け止めてもらえる。
そう信じられることが、小さな絆のような気がして、それがきっと以前の私たちとは違うところだ。


ふんわりと抱き留めて、まだ濡れた髪の私の頭に手を添えキスをする。
癒すようなやんわりとしたキスを数度続けた後、今度は彼が私に甘える。


「だから今日は、泊めてくれる?」


くらり、その甘さと色気に眩暈を感じながら、こくこくと頷いた。


こんな幸せでいいのかな。
なんだか未だに、幸せな夢の中にいるような心地になる時がある。


彼は本当に帰りそのまま寄ってくれたみたいで、スーツケースを持ったままだった。
まだシャツの替えもあるから、本当にここから出勤するつもりのようで、明日の朝のことを考えるとなんだかちょっとくすぐったい。

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