いじっぱりなオトコマエ女子と腹黒なイケメン御曹司の攻防
これまで三人、いや昨日別れたのも入れたら四人の元カレがいるけれど、そのどれもが向こうが好きになって告白されて、なんとなく付き合い始めるってパターンだった。

これだけ失敗を重ねたのだから、自分でもそろそろ学ぶべきだろうとは思うけど、真剣な表情で好意を告げられると断ってはいけない気分になるのだ。

それに付き合えばこちらにも情が湧く。私なりの誠意と好意は間違いなくあるのだ。
例え相手の「好き」と温度差があっても少しずつその差を埋めていけば、と前向きに考えて付き合っているつもりなのだ。

でも、いつも上手くいかない。

元々恋愛体質じゃないからなのか、仕事や友人も大切にするからなのか、はたまた私自身の容姿と性格のせいか。

平均より高い身長はヒールを履けば、すぐに170を超える。髪もずっとショートだし、顔つきも良く言えばクールビューティ、悪く言えばキツイ顔つき。間違っても可愛いとは言われない顔だ。

ひょろりと高いシルエットとこの顔の組み合わせはモデルのようだと女子受けはいいが、冷たく見えると男子には敬遠されがちで。しかもサバサバとした性格も異性として意識されにくい。
だからたまに「好きだ」と好意を示されると、それを断る事に罪悪感を覚えてしまう。
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