いじっぱりなオトコマエ女子と腹黒なイケメン御曹司の攻防
「柏木ちゃんもさー、好きな人作ったらいいのに。そしたら上手くいくんじゃない?」
まだ話を引きずっていたのか、向かいの席から梨花さんに声をかけられる。
「もっと積極的にさー。好きな人作って、告白してさ。でもって‥‥」
「ーーーダメですよ」
ふふっと楽しそうに話す梨花さんへの返事なのに、不似合いな低い声になってしまう。
「ダメって?好きな人が作れないって事?」
「‥‥そうですね」
「えー!そんなの分からないじゃない。これからどんな人と出会うのかも分からないんだし」
「‥‥そうですね」
でも、きっと無理です、梨花さん。だってあの時、高校生の私は自分の「好き」の気持ちを否定したから。それからずっと呪いにかかってしまったんです。
『そんな風に意地はって素直じゃないヤツなんて誰も好きにならないよ』
『うるさいな。私だって誰も好きにならないから平気なのっ』
まだ話を引きずっていたのか、向かいの席から梨花さんに声をかけられる。
「もっと積極的にさー。好きな人作って、告白してさ。でもって‥‥」
「ーーーダメですよ」
ふふっと楽しそうに話す梨花さんへの返事なのに、不似合いな低い声になってしまう。
「ダメって?好きな人が作れないって事?」
「‥‥そうですね」
「えー!そんなの分からないじゃない。これからどんな人と出会うのかも分からないんだし」
「‥‥そうですね」
でも、きっと無理です、梨花さん。だってあの時、高校生の私は自分の「好き」の気持ちを否定したから。それからずっと呪いにかかってしまったんです。
『そんな風に意地はって素直じゃないヤツなんて誰も好きにならないよ』
『うるさいな。私だって誰も好きにならないから平気なのっ』