いじっぱりなオトコマエ女子と腹黒なイケメン御曹司の攻防
落ち着いた店内で大きな声はご迷惑になってしまうし、大人として怒鳴り散らすのは格好が悪いから。静かに、それでいて一気に、相手が反論に詰まるように言い負かせてやろうと思っているのだ。
それに今日主導権を握れば、今後を考えても有利になるはず。その為にも絶対に失敗は出来ないとテーブルの下で拳を握った時、入り口のドアが開いた。
ダークグリーンのカーディガンにチノパンは何処にでもいそうなオーソドックスな服装。言ってしまえば誰でも着ていそうな、街に埋もれそうな格好なのに、涼介が着ると違う。さりげない着こなしなのに、そこだけスポットライトが当たっているように、自然と目がいってしまう。
「悪い。遅くなった」
「え、あ、ううん。私もさっき来たばっかりだから」
それに今日主導権を握れば、今後を考えても有利になるはず。その為にも絶対に失敗は出来ないとテーブルの下で拳を握った時、入り口のドアが開いた。
ダークグリーンのカーディガンにチノパンは何処にでもいそうなオーソドックスな服装。言ってしまえば誰でも着ていそうな、街に埋もれそうな格好なのに、涼介が着ると違う。さりげない着こなしなのに、そこだけスポットライトが当たっているように、自然と目がいってしまう。
「悪い。遅くなった」
「え、あ、ううん。私もさっき来たばっかりだから」