いじっぱりなオトコマエ女子と腹黒なイケメン御曹司の攻防
「でもさ、冷静に考えたら、俺告白もしてなかったし。付き合ってるか、確認もした事なかった」
唇を噛んで必死に感情を抑えている私を宥めるように、大きな手はゆっくりと髪を撫でる。
「だから文香から彼氏と別れたって聞いて、すぐに連絡したんだ。ひどい事言ったのを謝って、俺の気持ちを伝えようって」
「じゃあ涼介、あの時……」
「うん、湊に告白するつもりだった。なのに素直になれなくて。あの日言った言葉は湊じゃなくて、俺自身に言ってたんだ」
『そんな風に意地はって素直じゃないヤツなんて誰も好きにならないよ』
私の心を強く刺した言葉は、涼介の心も刺していたなんて。お互いが感じた痛みを思って、私の眼からは堪え切れない涙が溢れた。
唇を噛んで必死に感情を抑えている私を宥めるように、大きな手はゆっくりと髪を撫でる。
「だから文香から彼氏と別れたって聞いて、すぐに連絡したんだ。ひどい事言ったのを謝って、俺の気持ちを伝えようって」
「じゃあ涼介、あの時……」
「うん、湊に告白するつもりだった。なのに素直になれなくて。あの日言った言葉は湊じゃなくて、俺自身に言ってたんだ」
『そんな風に意地はって素直じゃないヤツなんて誰も好きにならないよ』
私の心を強く刺した言葉は、涼介の心も刺していたなんて。お互いが感じた痛みを思って、私の眼からは堪え切れない涙が溢れた。