いじっぱりなオトコマエ女子と腹黒なイケメン御曹司の攻防
図星すぎて何も言えなかった。
確かに私は涼介を忘れる事を諦めて、受け入れて生きてきた。でもそれは、私の胸の底に沈めて眠らせたもので、普段の生活には関わっていないと思っていた。
「ーーーごめん」
その日何度目か分からない謝罪を口にした私に、川原くんも「悪かったな」とまた謝罪してくれる。
「そん時に言わなかったくせに、今更蒸し返すのも格好悪いな、俺」
「ううん、そんな事ないよ」
「格好悪いついでにもう一個言っちゃうとさ。俺、柏木の一番になれない事が分かってたから、別れるの受け入れたんだ。勝てないって思って諦めたんだ」
「そっか……」
「でもそれ、間違ってないだろ?多分、柏木の心の中には、まだその人いるんだろ?」
「ん……そ、かな……」
確かに私は涼介を忘れる事を諦めて、受け入れて生きてきた。でもそれは、私の胸の底に沈めて眠らせたもので、普段の生活には関わっていないと思っていた。
「ーーーごめん」
その日何度目か分からない謝罪を口にした私に、川原くんも「悪かったな」とまた謝罪してくれる。
「そん時に言わなかったくせに、今更蒸し返すのも格好悪いな、俺」
「ううん、そんな事ないよ」
「格好悪いついでにもう一個言っちゃうとさ。俺、柏木の一番になれない事が分かってたから、別れるの受け入れたんだ。勝てないって思って諦めたんだ」
「そっか……」
「でもそれ、間違ってないだろ?多分、柏木の心の中には、まだその人いるんだろ?」
「ん……そ、かな……」