きえない想い 〜十四歳〜
カチャン…


「今日テニス部は休みだと。」

そう言って

私の目の前には女子テニス部の鍵が差し出され私の両手におちてきた。


「顧問が、おまえに鍵当番任せたいから渡してくれだとよ。」

「…フゥ」
なんだ。殴られなくてすんだんだ…
よかったぁ〜…。



「…」



ケンジは私を睨んでいる
なっ…なんなの!?


「レギュラーなったんだって?」

「…え」

「俺も次の試合出るから」



そっか…ケンジもテニス部なんだっけ…。
噂では
かなり強いらしい。女子と男子はコートが違う為一度もプレイした所をみたことがない。

むしろ見たくない。


時々
内緒で女子コートを除きにくる男子がいる。
もちろん逆もあるので
誘われはするが私は自分の事で精一杯で男子なんて見ている余裕もない。



すると
大きな手が私の頭にのっかり

「…よかったな」

そうケンジは言い
くしゃくしゃと私の頭をなでた。


















はぁぁぁ!?
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