きえない想い 〜十四歳〜
キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴り響き
私とアヤとケンジは


三年A組となった。


神様って
なんて意地悪なんだ…

私の脳内には真っ暗な一年間しか描けられそうになかった。


キーンコーンカーンコーン


「ユミ??」

「へっ!?」

気がつくと辺りは帰る支度をし始める生徒や
部活の準備をし始める生徒がいた。

「ユミ何ボケっとしてんの??始業式終わったよ?」

「あ…そう…」

どうやら始業式にクラスの自己紹介全てを無意識にやっていたみたいだ。


「恐るべしケンジ地獄…」
「は?」
「いや!なんでもないのっ!あははっ!!」


はぁ〜
初っ端からこんなで大丈夫かよ私。

またボケっとしてる私に
アヤがチョップをした。

「ユミ!部活行かないの??」


『部活』と言えば
私は軟式テニス部に所属している。
こうみえてもテニスは結構得意でレギュラーも・・・


「って!!!遅刻ーじゃんっ!!!!!」

「だから行かないのかって聞いてるんでしょ…??」

「行く!行く!もうすぐ試合なの!!アヤごめん!行ってきますー!!!」


「あっ!ケンジがさ…」

今は1番聞きたくない名前

「ごめん!また明日!」

「ちょ…ユミ〜!!!」



バタンッ!


勢いよくクラスのドアを閉めて
部室に一目散に駆け出した。
< 7 / 14 >

この作品をシェア

pagetop