俺様でドSな鬼畜課長に捕まります。
私が女の人が集まる席に戻ると…奈津(ナツ)が駆け寄ってきた。
「詩乃!…大丈夫?」
そう言いながら思い切り抱き締められた。
他の女の人も大丈夫?という視線を投げ掛けてくる。
私が男の人苦手なの知らなくても、絡まれてたからなぁ…。
「大丈夫だよ。すぐ助けてもらえたし。」
大丈夫だって言ってるのに顔をのぞき込んでくる。
「本当?」
「うん。本当!」
そう言って2人で座ってお酒に手を伸ばしていると…。
向かい側に座る後輩の瑠美(ルミ)ちゃんが、変なことを言い出した。
「榊原課長に助けてもらうなんていいなぁ〜。」
瑠美ちゃんは彼氏がいるけど、榊原課長に憧れてるんだっけ?
「えー、まず絡まれるのが嫌でしょ?笑」
助けてもらいたくても絡まれたら嫌だよね…!?
「それは…まぁ、嫌ですけど!
ていうか、課長、不機嫌でしたよね。」
確かに不機嫌だったんだよね。
と、私が考えていると奈津が大声で言った。
「確かにね!なんか、俺の物に手を出すなって感じが出てた!」
「ちょっ!奈津!声が大きい!しかも、そんなわけないでしょ!」
あ〜、奈津が恋愛の話と妄想が大好きなの忘れてたぁ〜!
「ですよね!いいなぁ〜!立花先輩!」
「あぁ!瑠美ちゃんも静かに!」
うわぁ〜!瑠美ちゃんもそういうの好きなんだったぁ〜!
「2人とも!1回外いくよ!」
そう言って私は逃げ出すことにした。