何度でも
『電車で5分。駅名がその遊園地名だから、駅降りれば直ぐだ。貸し切りにしてる可能性高いな。もしかしたらボディーガードとかも周りにいるかも。銃とかも持ってる可能性を考えたら、しくじりは許されない』
『その遊園地は?』
『ジーナハイランドだ』
ジーナ…………ハイランド……。
私が持ってるお土産のクマのキーホルダーに書かれてるのもジーナ………………。
まさか、遊園地名から名前をつけてるんじゃ……………。
いやいや、たまたまかもしれない。
そうだよ。今は颯真のとこに行かなくちゃ………。
病院を出ると一目散に駅へ向かって走る。
タクシーを捕まえる余裕もない。
駅は病院のすぐ近くだし、走った方が早いと思った。
そう。その判断がいけなかった。
病院の敷地内から出て、少し走った先。
駅に繋がる曲がり角を曲がろうとしたその時、不注意だった。
________キキッ!!!!!!
「え?」
__________ドン!!!!!
鈍い音…………そして、身体が宙を舞う。
一瞬の出来事だった。
気づけば浮いていて、身体に鈍い痛みが走る。
車の運転手は慌ててる様子。
私は………………どうなったの?
事故にあったんだよね、これ。
頭からたくさんの血が流れる。
あぁ…………私はとことんついていない様子ね。
このまま死ぬんだろうな。
そんなこと思いながら薄れゆく意識の中目を閉じた。