何度でも


私も、颯真も、理沙も。


「颯真」


「ん?」

「もし、私の記憶が突如消えたらどうする?」


「そりゃあ、まず病院だろ?でも、ダメだったらお前みたいに思い続けるかな?それしかないだろ?」


だよね。

私もまた颯真の記憶がなくなったとしても、あの時みたいに思い続ける。  


奇跡を信じて。希望を信じて。


「もう浮気したらダメだよ(笑)」

「はっ!!??しねぇーし!!!!」


「あんたらイチャつくのなら、よそでして?暑苦しい」

「なんだ?羨ましいのか?(笑)」

「誰がよ」

「まぁまぁ………その辺で…………」



この幸せがいつ崩れるのか分からない。

でも、例えばまたそうなったときはさ、

もう1度、何度だって、やり直しがきくのなら始めればいい。

その先に希望があるのなら。


私は、この人たちと未来へ進む。








               


                   ✽完✽



< 122 / 125 >

この作品をシェア

pagetop