何度でも









「えー、新入生の皆さん。ようこそ、インディード学園へ!あなた達は難関の受験を制し、ここへやって来られました。これから、学問に励み、仲間との絆を深め、学園生活を楽しみましょう!」


_______パチパチパチパチ!!

案外長くない理事長代理の話が終わり、新入生代表の挨拶が回ってくる。

新入生代表の挨拶は受験で最も成績がトップの者に任せられる為、私にそんな面倒くさい役割が回ってきた。


「では、新入生代表。四ノ宮 美桜(しのみや みおう)」

「はい」

ステージ上まで歩き、真ん中に設置されているマイクに手を伸ばす。

「ご機嫌よう。紹介に預かりました、四ノ宮美桜と申します。私(わたくし)自身、これからの学園生活は楽しみでありますが、それと同時に不安でもございます。この歴史あるインディード学園で、より一層、礼儀作法や勉学などに気合いを入れて取り組んでいこうと思っております。新入生一同、これから、よろしくお願い致します。以上で、新入生代表の挨拶を終わります」

35度のお辞儀。

手の平は前に重ねて、上品に。

新入生として、恥ずかしくない姿を見せないといけない。

はぁ…………………………疲れる。

_______パチパチパチパチ!!!


一斉に浴びる拍手の中、私は元の場所へと戻った。



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