何度でも









「肝試しって言っても、ただ真っ直ぐいくだけだよね」

度胸だめしみたい。

「毎回こんなんだよ。気持ちに打ち勝ち100点取れますようにっていう意味らしいけど、正直こんなんただの縁担ぎ」

皆がいなくなったとたんの、この会話…………(笑)

「でも、こんなので本当に100点取れたら最高だよね」

「この学園のテストは本当に難しいから、まず100点取れねーよ。まぁ、俺ぐらいになるとあと少しで満点なんだけど」

「取ってから言いなさい」

______ガサガサ…………。

「………………」

_____『ゲコー。ゲコー』

カエルの鳴き声。

_____ガサガサ。

何かよくわからない茂みのザワザワ。

「ん?どうした?」

「へ?いや………………なんでも」

幸いにもライトにはあまり虫が集まっていない。

_____『ブーン』

何かが飛ぶ音…………!!!

「あ、すげぇー蛾がいる」

「え!!!??どこ!!!!????」

「え?あの木に止まってる」

「……………………こっち側あるいて。あと、早く行くよ」

飛ばないでほしい。

「おう?………………っ!………下にバッタ」

「ひぇ!!??」

どこ!!!????

____ギュ。

「どこに行ったの!?もういない!?」

「あぁ(笑)」

「………………よかった。あぁ!ご、ごめん!」

思わず抱きついてしまった……。

「お前虫苦手なのか?」

「………………なにが?」

「なにがって、お前絶対苦手だろ」

「…………………単に気持ち悪いなって」

「へ〜………………。ほら、カエル」

「やめてって!!!!」

コイツ、ほんと信じられない!

「っぷは(笑)お前面白えな」

…………………なにが?

「ほら。俺の腕掴んでていいから行くぞ〜」

「……………………………仕方ないから掴んでてあげる〜」

「はいはい(笑)」

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