何度でも
「取りあえず着いたら保健室へ行くわよ」
「…………だめ。点を落とせないわ。この学園では1つ1つのテストが大事なんでしょ?そんなテストを私は休めない」
そして、頑固なんだから。
「それでもだめ。身体が大事よ。この事は先生に話しとくから」
倒れられたら、それこそ最悪。
ちゃんと身体のこと、大事にしてほしい……………。
_____ガラッ。
「すいません」
学校につくと、保健室へ直行した。
「この子熱あるみたいです」
「あら!ちょっと計ってみましょうね」
「私は教室に戻るので後のことはお願いします」
そう言って保健室を出た。
たぶん、美桜は38度はあると思う。
その状態じゃテストなんか受けれるはずない。
ん?あの後ろ姿は…………………。
「岡崎(おかざき)先生」
「ん?おぉ、久遠か。どうしたんだ?」
A組担任の岡崎先生。ちなみに体育教師。
短髪で身長も高く、歳が25歳と若いこともあって、女子生徒には人気らしい。しかし、顔は少し強面。
「四ノ宮さんが体調不良みたいだったので保健室へ行かせました。熱が高いみたいなので、恐らくテストは難しいかと」
「そうか。四ノ宮みたいな秀才が受けれないのはとても残念だ。わざわざありがとな」
「もしテストが受けれなかった場合、成績はどうなるんですか?」
「理由によるが、体調不良であればその生徒の今までの平均点でつけることになっている。ちゃんと保険医の診断書を提出すればそうなる」
「まだ私たち外部生は入学して初めてのテストですが、どうやって平均点をつけるのですか?」
「受験のときの点数から平均点をあげることにはなってるそうだ。実際に外部生でその制度を使うのは初めてだけどな(笑)」
そう言って先生は、歯を見せて笑った。
でも、取りあえず安心かな。
「ありがとうございます」
「久遠は友達思いなんだな。それじゃあ、早く教室に戻れよ。テスト始まるからな」
私の肩をポンッとすると、先生はA組の教室に入っていった。
なんか、フレンドリーな先生ね。