不・適合者
「伊橋さん、部活どうしますか?」


学校で、三者面談が行われた。


「辞めません。」


「じゃあ、学校はどうするの?」


その言葉に私は"うーん。"と唸った。


「部活を辞める口実を考えるのはどうでしょう?成績が格段に下がって、先生に部活を辞めることを約束させられたとか…。その理由は自分で考えても構いませんよ。」


その方法なら…と私は思った。


私はこういう人間だ。


何事にもぶつかれない、ただ逃げているだけ。


それでも先生がそのやり方を推奨してくれたのが嬉しかった。

< 37 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop