【完】俺が幸せにしてやるよ
「あ!もう時間だ!帰らなきゃ!」
ニコッと笑いながら話をずらす。
「もうこんな時間か」
そういいながら帰る準備をする私たち。
沙織さんにお金を払って外に出ると、結構外は暗くなってて一人では歩きたくないなってくらい。
「じゃあ、春輝たちはあっちだっけ?俺たちこっちだからまたな」
「あ、陽葵ちゃん、あっちなんだ。じゃあね!」
「うん!また明日」
そういって別れた。
「成富と仲良かったのか?」
急に聞いてきてびっくりした!
「うん!入学式の日に声かけてもらったの」
「そうか。よかったな」
うん。本当に良かった。
誰も話しかけてくれないし、下手すれば高校生をボッチで過ごさなきゃいけなかった。
それはさすがに避けたい。
もっと明里ちゃんと仲良くなりたいな⋯⋯。
それにしても
「本物の幼なじみいるの驚きだったなぁ」
「ああ、言うの忘れてた。ごめんな。いつか紹介する」
「ありがとう!」
やっぱり、モヤモヤする。
でも、楽しみでもある。
今日の朝、すごく騒がれてたから。
そのくらい、悠斗くんと同じくらいすごい人たちなんだろうなぁ。