【完】俺が幸せにしてやるよ
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「きれい⋯⋯」
「残ってよかったな」
二人で残るって言ったときには結構大変だったけど。
特に美織ちゃんとか美織ちゃんとか美織ちゃんとか。
応援するって言っておきながら限界まで頑張るって言ってたしね。
それにしても色々大変だった。まぁ睨まれることはなかったけど。
そしてなぜか千春さんたちがニコニコしてて⋯⋯ニヤニヤのほうが近いのかな。
なんか居心地悪かった⋯⋯。うん。
「どうした?」
多分、微妙な表情をしてたのだろう。悠斗くんが聞いてきた。
「二人で行くって言った時を思い出して⋯⋯」
「ああ⋯⋯あれは大変だったな」
さすがの悠斗くんも苦笑い。
「でも悠斗くんがこんなきれいな景色知ってるのが驚き」
「いや、勘」
「え!勘!?」
「勘」
え⋯⋯。てっきり何回も見たことあると思ったのに。
悠斗くんしか知らない、穴場みたいな?
「美織の家からの景色ってすごいきれいだろ?」
「うん」
昨日美織ちゃんと一緒に見たもん。
すごい自慢げに話してたけど。
でも、そんな所も美織ちゃんらしい。