【完】俺が幸せにしてやるよ
あとからじわじわと実感していく。
自覚した途端、恥ずかしくなってきた。
今、好きな人と二人きりってことだよね!?
どうしよう。
どうやって話してたっけ。どうやって顔を見てたっけ。いつもどんな思いで話してたっけ。
急に落ち着かなくなってきた。
いつも通りが出来なくなる。
これが、恋っていうものなの?
「陽葵、もう遅くなってきたし帰るか」
「う、うん!」
か、噛んだ!!
やばいやばい!
「何噛んでんの」
悠斗くんはただいま爆笑中。
そんなに笑わなくてもいいのに。
でも悠斗くんの爆笑って貴重だからしっかり目に焼き付けていよう。
「⋯⋯はは。⋯⋯どうした?そんなに見て」
「!!いや!何も!帰ろ!」
うわわわわ。見てたことにも気づかれてしまった。
好きって自覚したとたんこんな感じになるなんて⋯⋯。
どうすればいいの⋯⋯。
悠斗くんは私の異変に不思議そうにしながらもいつも通り接してくれた。