【完】俺が幸せにしてやるよ
放課後。
「あれ?」
「陽葵ちゃん?どうしたの?」
「教科書が少ない気がする⋯⋯」
今、テスト前だから教科書とかノートとか持って帰ろうとしたんだけど、
ロッカー見てみたらなんか少なくて⋯⋯。
「あ、確かに。陽葵ちゃんって基本置いて帰ってるよね?」
「うん」
荷物多くなるし⋯⋯。
「英語とか国語とかないよ」
「あ、ほんとだ。どうしよう⋯⋯」
勉強したいのになぁ。
「もう本当に許せない!何なの!?絶対中岡さんじゃん!」
「まあまあ。そう決まったわけじゃないしね」
「むう⋯⋯」
納得してないみたい。
まあそうよね。私も外ではああいっときながら結局は怒ってるし。
私って結構めんどくさい人なのかも。
「どうしよっかな」
「あ!三条先輩に借りたら?」
え?
「今三条先輩二年生でしょ?一年生の時に使ってた教科書とかあるんじゃない?」
「あ!そうか!」
それ、いいかも。
でもどうやって切り出そう。