【完】俺が幸せにしてやるよ



「だ、大丈夫ですか⋯⋯?」



頭を抱えて蹲っている春輝さんに手を差し伸べる。



「行くぞ」



そういった悠斗くんは私の出していた手を引いて校舎に入っていく。



悠斗くんとは手を繋ぎたいけど、そういった意味で手を出したわけではないんだけどな。




「ちょっと!三条先輩!!陽葵を返してください!」



後ろから明里がついてくる。何故か抗議してる。



「は?こいつは俺のものだ」




「私のものです!」



いつからこんなに言い合えるようになったんだろう。





一番最初とか、悠斗くんって聞いただけでアイドルのオタク並みのテンションだったのに。





「陽葵。じゃあ迎えに来るから」




「うん」





そういって悠斗くんはクラスに帰っていった。





「陽葵?どうしたの?」





「⋯⋯いつからそんなに言い合えるようになったの?悠斗くんと」





「え、そんなに言い合ってた??」





「うん。⋯⋯仲良さそうだった」




< 223 / 273 >

この作品をシェア

pagetop