【完】俺が幸せにしてやるよ
「仲良さそう?絶対ない!!陽葵と会う前は仲良くなりたいと思ってたけど、いまはライバルだから」
前は仲良くなりたいって思ってたんだね。
「ライバル?」
でも、どういうこと?
「うん。陽葵が誰のものか」
え??
「陽葵が最初にできた友達だから⋯⋯」
明里⋯⋯。
「ごめん。不安にさせちゃった?大丈夫。三条先輩と陽葵が別れるときは陽葵が別れを切り出した時だけだから」
とんでもないことを言い出した。
「え!!それはないよ!!」
「そう感じさせるくらい三条先輩は陽葵のこと好きなんだから。自信もって」
そんなこと言われて急に顔が熱くなる。
は、恥ずかしい。
「あ、陽葵。顔赤い~!かわいい!」
「も、もういいでしょ!⋯⋯疑ったりしてごめんなさい」
「いいよいいよ!気持ちわかるし!席見に行こう」
良かった。
明里が友達になってくれて。
私の不安要素をすべて取り払ってくれる。
「あ、陽葵!また隣!」
「やった!私たち席運いいのかもね!」